関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
術中に発症したラテックスによるアナフィラキシーショックの2例


大貫 稔1, 光成 誉明2, 鈴木 典子1, 酒井 謙1, 東 眞1, 小山 典宏1
小山記念病院産婦人科1, 小山記念病院麻酔科2


【緒言】術中にラッテクスによるアナフィラキシーショックを引き起こし,重篤なhypovolemic shockとなったが,ドクターヘリによる搬送によって救命し得た2症例を経験したので報告する.【症例1】38歳,1経妊1経産.妊娠37週3日に陣発発来したため,既往帝王切開の適応で腹式帝王切開術を施行した.脊髄くも膜下麻酔下で手術を施行し,胎盤娩出後の手術開始10分後に気分不快・頭痛・呼吸苦・口腔内の痺れ等を訴え始めた.手術開始15分後にはBP 40/20mmHg,HR 100bpm,全身チアノーゼが出現し,SpO2測定不可能であった.蘇生を開始したが,直後より血圧測定不可能となり頚動脈の拍動のみ触知可能な状態が続いた.羊水塞栓症・肺血栓塞栓症が想定され,救命救急センターへ搬送となった.搬送先でアナフィラキシーショックに準じた治療により後遺症も無く回復した.【症例2】39歳,6経妊2経産.子宮腺筋症により腹式単純子宮全摘出術施行した.全身麻酔と硬膜外麻酔下に手術を施行し,手術開始約10分後頃より急激なバイタルサインの悪化を認め,血圧測定不可能となった.両側の付属器と円靭帯を切断したところで手術を中止し,肺血栓塞栓症が想定されたため,救命救急センターへ搬送となった.搬送先でアナフィラキシーショックに準じた治療により後遺症も無く回復し,約1ヶ月後にラッテクスフリー下で腹式単純子宮全摘出術を完遂した.【結語】手術にはラッテクスフリーの手袋を用いた方が安全である.手術中に急激なバイタルサインの悪化を認めた場合にはラテックスによるアレルギーショックを念頭におき,早急な対応が望まれる.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 353-353, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会