関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
「医学的適応による単一胚移植」に関する検討


橋場 剛士, 松澤 由記子, 和地 祐一, 岩下 光利
杏林大学産婦人科


【緒言】生殖補助医療において可能な限り多胎妊娠を予防することが望まれている.特に,多胎により母体・胎児に著しく悪い影響を与えることが予想される場合,単一胚移植(single embryo transfer,以下SET)が行われている.この「医学的適応によるSET」の問題点を抽出するため,後方視的に分析を試みた.【対象と方法】2007年1月から2011年6月までに「医学的適応によるSET」が行われた20症例に対して,医療記録を後方視的に分析した.【結果】(1)SETの医学的適応は,子宮手術後9例,子宮筋腫3例,母体精神神経疾患2例(多発性硬化症1例,境界型人格障害1例),前回妊娠の異常2例(胎児発育不全1例,繰り返す巨大絨毛膜下血腫1例),Turner症候群,イレウス+甲状腺がんの既往,肥満,習慣流産+子宮内膜異型増殖症が各1例であった.(2)20例中15例が妊娠に至り(対症例妊娠率75%),10例が単胎妊娠継続となった.(3)妊娠に至った15例中,5回以上SETを行ったものは3例(3例とも妊娠時40歳以上)で,残りは3回以内であった.(4)前回妊娠で絨毛膜下血腫を繰り返し起こした症例は今回の妊娠でも同様の症状を起こしたが,その他の症例は周産期合併症を認めなかった.【結論】「医学的適応によるSET」の適応は多岐にわたるが,子宮手術後,子宮筋腫,前回妊娠時の異常,母体合併症が大部分を占めた.症例あたりの妊娠率は低下せず,高齢者を除いて3回以内のSETで妊娠成立した.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 359-359, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会