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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
卵巣奇形腫の切除が有効であった自己免疫性脳炎の1例


宋 淳澤1, 高瀬 健吉1, 藤原 礼1, 小林 圭子1, 廣瀬 一浩1, 森山 修一1, 宮本 憲一2
木下会千葉西総合病院産婦人科1, 同内科2


近年,若年女性に急性発症する脳炎のひとつとして,抗N-methyl-D-aspartate receptor(NMDAR)脳炎が報告されている.今回我々は,卵巣腫瘍摘出により比較的短期間に症状の改善を認めた抗NMDAR脳炎の1例を経験した.症例は39歳.既往歴に特記事項なし.数日間の感冒様症状の後,意識障害を認め,緊急入院となった.入院後,けいれん発作も出現したため,人口呼吸器管理とし,髄膜炎の疑いにて抗生剤の投与が開始された.髄液検査,CT検査,各種ウイルス検査より,非ヘルペス性辺縁系脳炎を考え,大量ガンマグロブリン療法,ステロイドパルス療法などを順次施行した.その後,骨盤CTにて3cm大の石灰化を伴う低吸収域ののう胞性病変が確認された.卵巣奇形腫に随伴した辺縁系脳炎を疑い,全身状態が比較的安定した時期に両側付属器切除術を施行した.右卵巣病変は成熟のう胞性奇形腫であった.術後数週よりうなずきなどの意思疎通がはかれるようになり,その後徐々に神経学的所見および全身状態の改善を認め,発症から約5ヶ月後に退院となった.本疾患は卵巣奇形腫に対する自己免疫反応が脳神経細胞にも影響していることがいわれており,卵巣腫瘍の摘出が患者の予後改善の一因になると考えられる.若干の文献的考察を加え報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 372-372, 2011


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