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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題1】
腹腔鏡下で診断,治療した卵管留水腫茎捻転の一例


森田 一輝1, 平池 修2, 長谷川 亜希子2, 甲賀 かをり2, 藤本 晃久2, 大須賀 穣2, 亀井 良政2, 矢野 哲2, 上妻 志郎2, 武谷 雄二2
三井記念病院産婦人科1, 東京大学産婦人科2


【背景】卵管捻転は150万人に1例という稀な疾患であり,確定診断に苦慮することが多い.今回我々は,腹腔鏡で診断し治療した孤立性卵管捻転の一例を経験したので報告する.【症例】症例は50歳未経妊女性.1年前に他院で子宮筋腫および左卵巣嚢腫と診断され,子宮摘出および両側付属器切除を勧められたため,セカンドオピニオン目的に当院を受診した.経腟超音波所見などで左卵管水腫を疑われ,悪性疾患を疑わせる所見はなかったため経過観察していた.初診から6ヶ月後に間欠的な左下腹部痛が出現し,疼痛コントロールが困難であったため入院となった.体温37度台前半と軽度上昇,超音波上左卵管水腫の所見に著変なく,血液検査では白血球12400,CRP 0.13と軽度の炎症反応を認めた.造影CTでも左卵管病変,子宮筋腫以外は認めず,卵管捻転の可能性を考え腹腔鏡による腹腔内精査および加療を行う方針とした.左卵管は径3cm程度の水腫様肥大を認め,反時計回りに720度捻転していたため,これが疼痛の原因と考えられた.左卵管切除術を施行し,術後に疼痛は消失したため,術後4日目に退院した.【結論】卵管留水腫の茎捻転は稀であり,過去5年間の文献検索でも10数例であった.初発症状としては腹痛が多く,悪心・嘔吐も頻度は高いが,特異的な所見および症状は認めなかった.超音波,MRI,CTなど画像検査でも特異的な所見はなく,本症は術前診断が困難であるが,急性腹症の女性で卵管腫大のみを認め,同部位に疼痛を認める場合には卵管捻転の可能性に留意する必要があるものと考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 288-288, 2012


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