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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題5】
卵巣静脈内に腫瘍栓をみとめ,再手術にて病変部を切除しえた低悪性度子宮内膜間質肉腫の一例


高橋 健太1, 小林 康祐1, 古賀 千悠1, 栗原 史1, 鶴岡 みずほ1, 中筋 貴史1, 八重樫 優子1, 宇田川 秀雄1, 丹野 修宏2, 田中 顕之2, 栃木 直文2, 鈴木 良夫2
総合病院国保旭中央病院産婦人科1, 総合病院国保旭中央病院臨床病理科2


【症例】42歳女性.10年前から子宮筋腫と考える子宮底部腫瘤を指摘されていたが,徐々に増大傾向を認めたために,MRI検査を施行したところ,5cm程度の子宮筋腫との評価で,悪性を疑う所見はなかった.その後,下腹痛の再発を繰り返し,子宮腫瘤が原因である可能性も否定できないために,腹式単純子宮全摘術の方針となった.術中所見として,左卵巣堤索に沿って腎静脈付近まで続く,子宮と連続した索状の腫瘤を触知し,子宮および左付属器と左卵巣動静脈の一部を切除したが腫瘤の全摘出ができない状態で手術を終了した.しかし,術後の病理学的診断にて子宮腫瘤が低悪性度子宮内膜間質肉腫(ESS low-grade)との診断に至り,CTおよびPET-CTを施行し,左卵巣静脈内に残存腫瘍栓があることが分かった.この病変を可能な限り切除することを目的に術後21日目に再手術を行い,左卵巣動静脈の切除を行うとともに,右付属器・右卵巣動静脈の切除,骨盤リンパ節郭清および傍大動脈リンパ節生検を行った.術後の病理学的診断では,腫瘍はESS low-gradeで左卵巣静脈内のみに存在しており,リンパ節への転移は認めなかった.
【考察】ESS low-gradeの診断は術前には難しいために,術前・術中には良性疾患と考えて局所の観察のみにとどまることが多いが,術後にCTやPET-CTなどを用いて全身の評価を行い,血管内腫瘍塞栓の有無を検索することが重要であると考えた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 299-299, 2012


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