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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題8】
臍帯炎のGradingと臨床像


有澤 正義
都立大塚病院検査科


【目的】周産期の子宮内感染として絨毛膜羊膜炎(CAM)と臍帯炎は重要である.CAMは母体の好中球の絨毛膜羊膜への浸潤である.臍帯炎は胎児の好中球の臍帯の静脈,動脈への浸潤であり臍帯膠質まで達するものもある.CAMは早産の原因として知られているが,臍帯炎はほとんど検討されていない.本邦では中山の臍帯炎のStageが広く用いられている.臍帯静脈とその周囲の臍帯膠質への好中球浸潤でStageされている.今回,私は欧米で使われている臍帯動脈への好中球浸潤と慢性の炎症を加味したGradingを用いCAMとの関係,新生児の予後について検討する.【方法】最近経験した90例の新生児慢性肺疾患(CLD)を合併した胎盤,臍帯を用いた.臍帯炎のGradingはGrade1が臍帯静脈血管筋層への浸潤のみで臍帯動脈および臍帯膠質への浸潤を認めないもの.Grade2は臍帯動脈筋層に浸潤しているもの.あるいは臍帯静脈,動脈を問わず周囲の臍帯膠質まで好中球が浸潤しているもの.Grade3は臍帯膠質に慢性炎症による壊死を認める亜急性壊死性臍帯炎(SNF)と呼ばれるものである.このGradingを用いて90例のCLDの胎盤および臍帯を検討した.病理についてはすべてダブルチェックを施行した.【成績】90例のCLDの中で臍帯炎は40例あった.40例すべてがCAMを合併していた.37例の臍帯炎はCAMのStage IIIを合併していた.40例の臍帯炎はGrade1が5例,Grade2が28例,Grade3が7例であった.【結論】より強い臍帯炎とCLDの合併が明らかとなった.今回はさらに母体の検査値,新生児の検査値も検討する.また,臍帯炎の肉眼像をお示しするので,実際の臨床にも役立てていただきたい.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 307-307, 2012


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