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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題16】
ウイルス感染が原因と考えられるMirror症候群の2例


萬来 めぐみ1, 竹下 直樹1, 瓜田 麻由美1, 安田 豊1, 高島 明子1, 石田 洋昭1, 横山 安哉美1, 矢野 ともね1, 内出 一郎1, 蛭田 啓之2, 木下 俊彦1
東邦大学医療センター佐倉病院産婦人科1, 東邦大学医療センター佐倉病院病院病理部2


【緒言】Mirror症候群は胎児水腫に伴い,母体に全身の浮腫,貧血,低蛋白血症を来たし,重症例では母体死亡に至る疾患である.今回パルボウイルス感染,サイトメガロウイルス感染が疑われ,発症したMirror症候群の2例を経験したので報告する.【症例1】29歳,1経妊1経産.妊娠21週3日,開眼困難となる程の全身浮腫が出現.胎児水腫を認め,その後子宮内胎児死亡に至った.妊娠21週4日,555gの死産児を娩出.血清学的検査でパルボウイルスIgM抗体,IgG抗体共に陽性であり,胎盤の病理学的検査では,絨毛間質の浮腫,赤芽球内の封入体を疑う所見が認められパルボウイルス感染が疑われた.【症例2】27歳,1経妊1経産.妊娠23週頃感冒様症状があった.25週6日の超音波検査で胎児胸腹水を認め,当科紹介受診となった.母体の浮腫著明,蛋白尿,肝酵素の上昇を認め,26週2日から入院管理とした.その後,母体全身状態は増悪したため,26週6日に緊急帝王切開術施行し,842gの女児を娩出,日齢1で死亡となった.血清学的検査でサイトメガロウイルスIgG抗体陽性,胎盤は,絨毛間質に慢性炎症侵潤を伴い,好酸性の核小体の目立つ腫大核を持った細胞が存在し,サイトメガロウイルス感染が疑われた.免疫染色・特殊染色でサイトメガロウイル陽性であった.【考察】Mirror症候群は稀な疾患であり,発生機序は不明な点も多いが,ウイルス感染に起因する場合もある.したがって,妊娠中の感染予防の注意喚起を徹底すると同時に,しばしば遭遇する感冒様症状を呈する妊婦には,胎児水腫に注意し管理する必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 330-330, 2012


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