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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題17】
プラチナ感受性再発卵巣癌におけるカルボプラチン脱感作療法の一例


天津 慎子, 池田 仁惠, 管野 秀俊, 田島 敏樹, 信田 政子, 平澤 猛, 村松 俊成, 石本 人士, 和泉 俊一郎, 三上 幹男
東海大学医学部専門診療学系産婦人科


【諸言】卵巣癌に対する標準的化学療法はパクリタキセルとカルボプラチンの併用療法であるが,カルボプラチンなどのプラチナ製剤を反復投与すると過敏性反応のリスクがあり,脱感作療法や他剤への変更を余儀なくされることがある.今回われわれは,カルボプラチンに過敏性反応をきたしたプラチナ感受性再発卵巣癌症例に対して脱感作療法を試みたので報告する.【症例】48歳,卵巣癌IIIc期.本症例は7年半の経過中に6回の再発を繰り返したが,カルボプラチンの投与によりCA125は低下し再発病変は消失した.これまでに3回のアレルギーを認めたが,そのうち2回は前投薬の強化によりカルボプラチンの投与が可能であった.3回目のアレルギーは前回2回に比して重篤であったため,カルボプラチンの投与は中止しネダプラチンに変更した.しかしながらCA125は上昇し原疾患のコントロールが不良であったため,十分なインフォームドコンセントを得た上で,前回カルボプラチン投与より10か月後,カルボプラチンの脱感作療法を施行した.脱感作療法施行中,投与予定量の1/10量を投与した10分後にショックとなり,その後はカルボプラチンの投与を断念し非プラチナ製剤へ変更した.本症例のカルボプラチン総投与量は21,700mg/body(計47サイクル)であった.[考察]今回われわれは,プラチナ感受性再発卵巣癌治療中にカルボプラチンの過敏性反応を経験し,脱感作療法を試みたが成功せず薬剤の変更を余儀なくされた症例を経験した.今後プラチナ感受性再発卵巣癌症例に対して,カルボプラチンの脱感作療法を含めた投与法のさらなる検討が必要であると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 334-334, 2012


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