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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題18】
混合型胚細胞性腫瘍から発生したGrowing Teratoma Syndromeの1例


今井 崇, 西沢 千津恵, 森 篤
長野市民病院婦人科


 Growing teratoma syndromeとは胚細胞性腫瘍の治療後に増大してくる腫瘍をみとめるが,その組織が成熟奇形腫の成分からなるものをいう.今回我々は,混合型胚細胞性腫瘍(york sac tumor/immature teratoma G3)の治療後に次第に増大する骨盤内腫瘤を摘出したところ,成熟奇形腫の成分のみであった症例を経験したので報告する.症例は11歳 腹痛と腹部腫瘤のため当科受診,12×15cmの骨盤腫瘤を認め,AFP 18743.0ng/ml HCG 0 mIU/mlであった.卵巣胚細胞性腫瘍と考え,開腹手術を行った.腫瘍はすでに破綻し,ダグラス窩の腹膜が肥厚しており,播種が疑われた.右附属器切除とダグラス窩などの腹膜生検を行った.病理検査ではyork sac tumor/immature teratoma G3,ダグラス窩腹膜にも播種巣が認められた.BEP療法を4サイクル行い,AFPは陰性化した.しかし,術後3か月にダグラスに腫瘤が出現.AFP CA125 HCGなどは正常であった.腫瘤の増大傾向が続き,3cm程度となったため,手術から6か月後に開腹手術を行った.腫瘤は直腸と強く癒着しており,摘出中に中直腸の筋層にいたる損傷を起こしたため,低位前方切除を行った.病理検査では成熟奇形腫の成分のみであり,growing teratoma syndromeと診断した.胚細胞性腫瘍は化学療法によく反応するが,growing teratoma syndromeを起こすことがあるので,腹膜の播種巣はできるだけ摘出した方がよいと考える.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 337-337, 2012


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