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第123回学術集会(平成24年6月17日(日))

【一般演題24】
hCGが低値であった臨床的絨毛癌の1例


清水 基弘, 寺田 秀昭, 飯村 光代, 長嶋 武雄, 山本 美希子, 岩倉 孝雄, 堀 慎一, 藤村 正樹
東京医科大学茨城医療センター産科婦人科


 絨毛癌の発生頻度は年々低下しており現在では稀な疾患となってきている.従来は先行妊娠の多くが胞状奇胎であったが胞状奇胎の管理向上に伴い最近はその割合が低下し,相対的に正期産などを先行妊娠とする症例の割合が増加している.また先行妊娠が胞状奇胎でない場合の絨毛癌は診断が難渋,遅延するケースも少なくない.今回,我々は正常妊娠・分娩後1年2ヵ月で発症した臨床的絨毛癌の1例を経験したのでその診断,経過等について報告する.症例は26歳,1経妊1経産.検診にて子宮の腫大を指摘さて前医受診.経膣超音波検査,骨盤MRIにて子宮体部に径4cm大の腫瘤像を認め,子宮内膜細胞診でClass3,ラングハンス型トロホブラストの出現がみられた.絨毛性疾患が考えられため精査,加療目的で当院紹介受診となった.先行妊娠は1年2ヵ月前に正期産,その後月経の発来はない.血中hCG:48.8 IU/L,βhCG:3.3 IU/L,hPL:0.0μg/ml,CT検査では遠隔転移はみられなかった.また超音波パワードップラー法にて病巣内に豊富な血流像,骨盤血管造影検査では骨盤腔内に造影剤のpoolingを認めた.hCGは低値であるが,細胞診,画像検査の所見を考慮し,また絨毛癌診断スコアにて9点となることから臨床的絨毛癌と診断した.患者本人の妊孕性温存の希望が強いため治療として化学療法(EMACO療法)を選択し,現在治療継続中である.


関東連合産科婦人科学会誌, 49(2) 354-354, 2012


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