関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

【症例報告】
腸管子宮内膜症3症例の臨床的検討


佐藤 玲南1), 吉田 浩1), 渡邊 英樹1), 石寺 由美1), 香川 愛子1), 北川 雅一1), 片山 佳代1), 平原 史樹2)
横浜市立大学附属市民総合医療センター婦人科1), 横浜市立大学附属病院産婦人科2)


 子宮内膜症は近年増加傾向にあり,腸管子宮内膜症はその3〜37%を占めるとされる1,2).症状は下痢,便秘,下血などの消化器症状や腹痛,発熱など様々あるが,重篤な場合には腸閉塞や消化管穿孔を来すなど,その取り扱いには注意を要する.しかし,治療前に診断に至らないものも多く,侵襲的治療の後に確定診断を得られる場合も散見される.今回我々は,腸管子宮内膜症の3例を経験したので報告する.症例1は29歳.月経3日目より腹痛・嘔吐を認め,精査により子宮内膜症に関連する閉塞性イレウスを疑われ,両側卵巣嚢腫摘出および回腸部分切除・端々吻合術を施行した.しかし術後縫合不全を来し再手術となり,更に数か月後,腸管皮膚瘻が出現し,現在治療方針を検討中である.症例2は45歳.43歳時より時々下血を認め,下部消化管内視鏡検査(CF)および生検にてtubular adenocarcinoma(tub1)と診断され,精査加療目的で当院紹介となったが,その後の精査で腸管子宮内膜症であることが判明.GnRHアナログ投与後,ジェノゲスト投与により,現在寛解に至っている.症例3は32歳.31歳頃より時々月経時の血便あり近医のCF検査および生検で,腸管子宮内膜症と診断した.その後,左子宮内膜症性嚢胞に対してGnRHアナログ投与後,腹腔鏡下左卵巣嚢腫摘出術を施行し,現在不妊治療を進めながら経過観察を行っている.

Key words:Bowel endometriosis, Operation, Ileus

関東連合産科婦人科学会誌, 49(4) 567-572, 2012


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会