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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション3】
早産分娩後,原因不明の循環不全により新生児死亡となった新生児ミトコンドリア呼吸鎖異常症の1例


田代 英史, 中島 義之, 丸田 佳奈, 和田 真沙美, 草西 多香子, 諸岡 雅子, 渡邉 悠久美, 坂井 昌人, 正岡 直樹
東京女子医科大学八千代医療センター母体胎児科・婦人科


 ミトコンドリア呼吸鎖異常症は,ATPの産生に最も関与する呼吸鎖(電子伝達系)に関わる障害であり,その頻度は出生5000人に1人といわれているが,頻度の高い先天性代謝異常症である.罹患臓器,臨床症状も多彩であるため,本症を正確に診断することは困難とされる.今回我々は,同胞1人に心疾患の家族歴があり,早産分娩後3日に原因不明の循環不全により,新生児死亡となったミトコンドリア呼吸鎖異常症(Complex1欠損症)の1例を経験したので報告する.  症例は,35歳の2回経妊2回経産婦.自然妊娠後,妊娠28週に前置胎盤の出血のため入院となった.入院後,子宮収縮を認めたため,塩酸リトドリン点滴を行い,性器出血は少量となったため経過観察としていた.妊娠30週に性器出血増加し,陣痛発来したため,緊急帝王切開術を施行し,1,228gの女児,Apgar score 8/8点(1分値/5分値)を分娩した.出生児は,早産児のため,新生児科に入院となった.出生直後から児の呼吸循環動態は異常なく安定していたが,日齢3日に突然の徐脈を認めた後,呼吸循環動態が悪化し,心肺蘇生にも反応せず新生児死亡となった.心肺停止の原因が不明であったため,両親の同意のうえ,ミトコンドリア病を疑い精査をしたところ,肝臓および心臓のミトコンドリア呼吸鎖複合体I活性が有意に低下しており,ミトコンドリア呼吸鎖複合体I欠損症であったことが判明した.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 314-314, 2013


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