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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
婦人科領域のVTE治療におけるフォンダパリヌクスの有効性と安全性について 〜未分画ヘパリンとの比較検討〜


横道 憲幸, 吉岡 範人, 朱 丞華, 高橋 由妃, 中川 侑子, 近藤 亜未, 吉田 彩子, 大原 樹, 戸澤 晃子, 田中 守, 鈴木 直
聖マリアンナ医科大学産婦人科


【目的】静脈血栓塞栓症(VTE)の初期治療薬として国内で使用されてきた未分画ヘパリン(UFH)は,分子量が不均一な分子集団を含み,複数の凝固因子に作用することから用量調節を必要とし,またHITや肝機能障害,過敏症の発症も問題となることから新たなVTE治療の開発が望まれていた.それらの問題を改善し新たに開発されたフォンダパリヌクス(FPX)は,本邦において婦人科領域のVTE治療薬として2011年に承認されたが,その有効性と安全性に関するデータの構築は不十分である.今回我々は,婦人科領域におけるVTE症例に対するFPXとUFHの有効性と安全性に関して比較検討を行ったので報告する.【方法】当院の婦人科領域におけるVTE症例のうち2008年1月~2011年12月の期間内にUFHを使用した64例と,2011年11月~2012年8月の期間内にFPXを使用した23例の合計87例を対象とした.VTE発症時とFPX投与後3日目のDダイマーの値を分析し,UFH群とFPX群のDダイマーの減少率を比較検討した.さらに,2群間のDダイマーの減少率の平均が30%であったことから,Dダイマーの減少率のカットオフ値を30%に設定し,FPXの有効性を検討する目的で,2群間におけるDダイマーの値が30%以上減少した患者数の割合を比較検討した.【結果】VTE発症時のDダイマーの平均値は13.6±9.1ng/mlであったが,FPX治療後3日目では6.6±5.0ng/mlであった(p<0.01).2群ともに大出血などの有害事象は認められなかった.Dダイマーの値を30%以上減少させた患者数の割合を2群間において比較検討したところ,FPX群において有意に多かった(p<0.05).【結論】婦人科領域のVTE治療においてFPXはUFHに代わる新たな治療薬となる可能性が示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 335-335, 2013


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