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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
帝王切開瘢痕部菲薄化を伴った続発性不妊症に対し腹腔鏡下子宮形成術を施行し分娩に至った一例


本間 進1, 安藤 直子2, 岡本 紘子3, 近藤 哲郎3, 野村 奈央1, 新城 梓1, 中山 健1, 市原 三義1, 小川 公一1, 齋藤 裕1
昭和大学藤が丘病院産婦人科1, 昭和大学横浜市北部病院産婦人科2, 昭和大学病院産婦人科3


【緒言】近年の帝王切開率の上昇に伴い,帝王切開瘢痕部が菲薄化した症例をしばしば認める.多くは無症状であるが,過長月経など月経のトラブルを生じたり,続発性不妊の原因になるとの報告が散見される.また,妊娠が成立した場合は子宮破裂,癒着胎盤といった重篤な合併症が懸念される.今回我々は帝王切開瘢痕部菲薄化が原因と考えられる続発性不妊症に対して腹腔鏡下子宮形成術を施行し,分娩に至った症例を経験したので報告する. 【症例】26歳1経妊1経産.第1子を帝王切開分娩後,3年間の不妊および過長月経を主訴に来院.超音波にて帝王切開瘢痕部の菲薄化が疑われMRIを施行した所,子宮筋層はほぼ離解している状態が推測された.子宮卵管造影,子宮鏡では瘢痕部の状況ははっきりと確認できなかった.他の不妊スクリーニング検査にても異常所見は認めなかった.続発性不妊症加療,妊娠が成立した際の重篤な合併症(子宮破裂,癒着胎盤)回避目的にて腹腔鏡下子宮形成術を施行した.膀胱剥離が困難であり腹腔鏡単独では十分な創切除が不可能と判断し腹腔鏡補助下にて創切除を施行,吸収糸で創部を再縫合した.病理組織検査上,摘出した創部の子宮内膜組織の欠損が確認された.術後は創部癒着予防目的にて3か月間ピルを投与,ピル投与終了3か月後(術後約6か月)に妊娠が成立した.妊娠経過中創部の菲薄化も認めず妊娠37週予定帝王切開分娩に至った. 【考察】帝王切開瘢痕部菲薄化症例の不妊症に対し上記手術を施行することは子宮環境を改善し,さらに妊娠時の重篤な合併症回避が可能となるため非常に有用と考える.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 349-349, 2013


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