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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
頸管妊娠4例の検討


宮崎 ももこ, 秋葉 直也, 中川 潤子, 山田 学, 笠井 靖代, 木戸 道子, 宮内 彰人, 安藤 一道, 杉本 充弘
日本赤十字社医療センター産婦人科


【緒言】頸管妊娠は,異所性妊娠のうち0.15%と稀な疾患である.しかし経過中に大量出血を生じるリスクが高く,子宮全摘術を余儀なくされることもある.今回2010〜2012年の3年間に当科へ紹介された頸管妊娠4例について後方視的検討を行った.【症例】症例1:29歳,1経妊0経産,自然妊娠で妊娠9週,多量出血あり,造影MRIで頸管妊娠と診断された.輸血後にD&Cが行われ,3日後退院.症例2:37歳,3経妊1経産でIVFにて2個胚移植後,妊娠5週稽留流産と診断された.前医でD&Cが行われ,多量出血となり紹介.造影MRIで頸管妊娠と診断され,着床部位圧迫により止血し,翌日退院.症例3:42歳,3経妊1経産,自然妊娠,妊娠10週,多量出血あり紹介.造影MRIとエコーで頸管妊娠と診断され,輸血とD&Cが行われ,4日後退院.hCGが順調に低下せずpersistant ectopic pregnancy(PEP)としてMTXが投与された.症例4:38歳,0経妊0経産,IVF後,妊娠8週,進行流産の診断で紹介.内診時に多量出血があり,D&Cが行われ,3日後退院.hCGが順調に低下せず,造影MRIで頸管妊娠が疑われ,MTXが投与された.全例胎芽の心拍は認められず,子宮全摘となる症例はなかった.【考察】ARTは頸管妊娠のリスクであり,半分の症例が該当した.全例出血後に診断され,造影MRIが診断に有用であった.治療としてD&Cと着床部位圧迫止血が行われた.また,術後の高感度hCG測定によりPEPと診断された例はMTXが追加された.【結語】出血を伴う頸管妊娠例が,造影MRIで診断され,D&Cと着床部位圧迫で止血された.そのうち2例のPEPはMTXで治療し得た.妊娠初期の頸管妊娠は精度の高い着床部位の診断が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 363-363, 2013


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