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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
術前化学療法としてTC(PTX+CBDCA)療法が有効であった子宮体部原発小細胞癌の1例


板井 俊幸, 佐治 晴哉, 小林 奈津子, 堀田 裕一朗, 田吹 梢, 佐々木 麻帆, 石寺 由美, 服部 信, 平吹 知雄, 白須 和裕
小田原市立病院産婦人科


【緒言】婦人科領域における小細胞癌の子宮体部原発例は極めて稀である.特に進行癌であると後療法のレジメンも確立しておらず,治療に難渋することが多い.今回我々は,TC療法を術前に施行し,有効と判断した後に手術療法を行い得た1例を経験したので報告する.【症例】62歳,0回経妊0回経産.1年前間持続する不正出血を主訴に当科を受診した.MRIで径7cm大の子宮体部腫瘤を,CTで肺に多発する腫瘤とダグラス窩腫瘤を認めた.血液学検査ではLD 549 IU/l,CA125 97.6 U/mlと高値であった.子宮内膜細胞診では疑陽性と判断されたため組織診を行ったところ,小型円形の異型細胞集塊を認めた.免疫染色ではCD56は陰性であったがシナプトフィジン陽性,サイトケラチン(CAM5.2,CK5/6)陽性であり,小細胞癌と診断した.子宮体癌IVb期と診断し,術前化学療法としてTC療法を2回施行したところ,原発巣,転移巣共に縮小した.単純子宮全摘術,両側附属器切除術,大網切除術及びダグラス窩腫瘍摘出術を肉眼的な残存なく施行した.摘出病理では,小型円形の低分化異型細胞が充実性をもって子宮内腔から子宮漿膜まで浸潤しており,一部には扁平上皮への分化を疑わせる箇所も存在した.シナプトフィジン陽性の箇所は検出されず,化学療法の有効性が示唆された.術後TC療法を6cycleの方針とし,現在後療法施行中である.腫瘍マーカーは陰転化し,再発徴候を認めていない.【結論】子宮体部原発小細胞癌の治療では肺小細胞癌治療に準じた報告は散見されるが,TC療法も有効な選択肢であることが示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 370-370, 2013


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