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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【若手ポスターセッション8】
高度肥満症例に対して術後早期よりVAC療法を施行し良好な経過を得た一例


青井 裕美, 須賀 新, 國見 聡子, 山田 敦子, 河村 彩, 小泉 朱里, 山口 貴史, 糸賀 知子, 西岡 暢子
越谷市立病院産婦人科


緒言 VAC療法(Vacuume-Assisted wound Closure)とは,既存治療に奏功しない難治性潰瘍に対して用いられる治療方法の一つである.創部に持続的に陰圧をかけることで創の保護,肉芽形成の促進,浸出液と老廃物の除去を図り,創傷治癒促進を目的とする. 今回,我々は糖尿病既往および高度肥満を有し,創傷治癒の遅延が予想される症例に対し,早期よりVAC療法を導入し良好な経過を得た症例を経験したので報告する. 症例 38歳 0経妊0経産 身長157CM 体重125KG BMI50 既往歴喘息,2型糖尿病 35歳時子宮筋腫による過多月経・重症貧血を認めていたため腟式単純子宮全摘出術施行.その後外来経過観察中に充実性卵巣腫瘍が疑われ,腹式両側付属器切除術を施行.病理学的所見は類内膜腺癌pT1aNxMxであった.脂肪層は約8CMの厚みがあり脂肪層を0号吸収糸で減張縫合し,術直後よりVAC療法を開始した.50MMHGの低陰圧より開始,連続吸引圧を125MMHGとし72時間ごとにフォーム交換を行った.治療開始から5日目より良好な肉芽増生を認め10日目には1/2程度の創収縮,15日目には著明な肉芽増生と創収縮を認めた.18日目までVAC療法を継続,経過良好であり24日目に退院となった. 考察 結語 本症例は糖尿病および高度肥満を有し,創傷治癒遅延が予想されたため創部離解が発生する以前からVAC療法を施行し,有用であった. 一般的に術後開放創では90日の治療期間を有するといわれているが,VAC療法施行により創傷閉鎖日数が大幅に短縮された.またVAC療法は週2〜3回程度のフォーム交換で,連日処置が不要のため患者の負担が少なく,移動可能なため患者のQOL低下を防ぐことができる.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 462-462, 2013


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