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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
硬膜外無痛分娩6症例の経験(妊娠高血圧症候群,脳動静脈奇形術後てんかん合併,大動脈弁狭窄症合併妊婦)


三島 隆1, 松下 充1, 入駒 慎吾2, 村越 毅1, 中山 理1
聖隷浜松病院周産期センター1, 聖隷浜松病院麻酔科2


【目的】2012年8月から2013年1月の半年間で,妊娠高血圧症候群を含めた医学的適応のある妊婦6名に対して,硬膜外無痛分娩を施行し,経腟分娩となった症例を経験したため報告する. 【症例】症例は31-39歳の妊娠満期の妊婦6名で,うち4名が初産婦であった.適応は妊娠高血圧症候群4例,脳動静脈奇形術後のてんかん合併妊娠1例,大動脈弁狭窄症合併妊娠1例である.インフォームドコンセントを得た上で麻酔はL3-4より硬膜外カテーテルを留置し,0.09-0.1%ロピバカイン(フェンタニル2μg/ml添加)のボーラス投与にて行った.鎮痛の開始は子宮口開大1.5-6cmより行い,麻酔時間は1時間40分-7時間57分であった.6症例のうち5例で分娩の誘発・促進が行われ,6例の経腟分娩のうち5例が鉗子分娩となった.妊娠高血圧症候群の妊婦では急速遂娩を要するような血圧上昇を呈した例はなく,他2例も循環動態は安定したまま経腟分娩となった.麻酔科的合併症を起こした症例はなかった. 【考察】妊娠高血圧症候群管理ガイドライン2009では,分娩時の管理に無痛分娩は有効であるとされている.脳動静脈奇形,てんかん,大動脈弁狭窄症合併妊娠に対する無痛分娩の有効性については,文献上の報告はあるものの定まったものはない.今回は医学的適応で分娩中の循環動態安定のために硬膜外無痛分娩を施行し,麻酔科的合併症なく経腟分娩となった6症例を経験した. 【結論】妊娠高血圧症候群を含めた医学的適応のある妊婦に対して,経腟的な遂娩のために硬膜外無痛分娩は有効な手段であると考えられた.今後の症例の蓄積が望まれる.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 474-474, 2013


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