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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
多発肺転移,癌性リンパ管症による呼吸困難にて発症し,急激な転帰をとった子宮体癌の1例


吉崎 敦雄, 竹重 諒子, 小清水 奈穂, 上田 麗子, 栃尾 梓, 山口 肇, 毛利 順
藤沢市民病院産婦人科


【緒言】今回我々は,多発肺転移,癌性リンパ管症にて発症し,急激な転帰をとった子宮体癌の1例を経験したので報告する. 【症例】症例は41歳,1回経妊,1回経産.既往歴に特記すべきことなし.不正出血があり,その後腹痛と呼吸困難感が出現した.増悪する呼吸困難を主訴に前医を受診したところ,胸腹部X線CTにて子宮腫大,多発肺転移を指摘され,精査加療目的に当院へ救急搬送された.胸部CT上,両肺に無数の小結節を認め,癌性リンパ管症による呼吸不全を疑った.骨盤内リンパ節,傍大動脈リンパ節などに腫大を認めた.子宮内膜生検,経気管支肺生検の結果から,子宮内膜由来の腺扁平上皮癌の肺転移と診断した.入院7日目に腹式単純子宮全摘術,両側付属器切除術を施行した.腹膜播種の所見は認めなかった.摘出した子宮は,病理組織学的にリンパ管侵襲が強い腺扁平上皮癌であった.術後補助化学療法として,パクリタキセル・カルボプラチン併用療法を選択し,入院22日目に初回投与を施行したが,投与後に呼吸困難,頻拍発作が出現したため,投与中止を余儀なくされた.化学療法の継続は困難と考えられ,病状悪化が進行性であったため,インフォームドコンセントの上,入院24日目に緩和医療目的に前医に転院した.呼吸困難に対する緩和医療を行い,一時症状軽快したが,症状初発より48日目,死亡の転帰をとった. 【考察】癌性リンパ管症は,乳癌,消化器癌からの発症が主であるが,子宮体癌を原発とする癌性リンパ管症も念頭におき,治療にあたる必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 497-497, 2013


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