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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
産褥9日目に発症した急性心筋梗塞の1例


上里 忠英1, 大熊 克彰1, 安藤 歩1, 波多野 美穂1, 杉下 陽堂1, 足立 光平2, 佐々木 俊雄2, 鈴木 直3, 田中 守3
川崎市立多摩病院産婦人科1, 川崎市立多摩病院循環器内科2, 聖マリアンナ医科大学病院産婦人科3


【緒言】急性心筋梗塞が産褥期に発症することは非常に稀である.今回我々は産褥期に発症した急性心筋梗塞の症例を経験したので報告する.【症例】36歳,2経妊2経産,9日前に他院で経腟分娩していた.自宅にて突然の胸痛が出現し,当院救急センターへ救急搬送される.心電図上ST上昇を認め,ラピチェック陽性など急性心筋梗塞が疑われた.緊急心臓カテーテル検査を施行したところ左前下行枝の枝が100%狭窄していた.その狭窄部位には解離性病変を認め,血腫形成をしていた.同時にカテーテル治療を開始し,血腫吸引と狭窄部拡張術を施行した.その後全身ヘパリン療法とアスピリン内服を開始し,翌日からはリハビリテーションも開始した.第4病日に多量の性器出血を認め,診察にて遺残胎盤の排出を認めた.出血が多量でプレショック状態になったために保存血の輸血とオキシトシンの持続点滴を開始した.その後は心不全徴候など合併症も無く,経過は良好で第18病日に退院となった.退院後の心臓カテーテル検査でも左前下行枝の再狭窄を認めず,定期的に外来通院となっている.【考察】産褥期に起こる心筋梗塞はその発祥機序が一般の心筋梗塞とは違うと考えられている.すなわち心筋梗塞では動脈硬化症がその基礎疾患になっているといわれているが,産褥期の場合には冠動脈の攣縮や自然解離による血栓形成が心筋梗塞発症の機序として重要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 512-512, 2013


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