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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
両側後腹膜腔に発生した良性転移性平滑筋腫の1例


望月 亜矢子, 中野 達生, 柏木 唯衣, 仲谷 傳生, 柴田 俊章, 田村 直顕, 村上 浩雄, 宮部 勇樹, 伊東 宏晃, 杉原 一廣, 金山 尚裕
浜松医科大学産婦人科


【はじめに】良性転移性平滑筋腫(BML:benign metastasizing leiomyoma)は,子宮筋腫に対する外科的手術を契機に,全身のあらゆる場所に転移性に発生する稀な疾患である.緩徐な進行を呈し,主に肺に多発することが多いとされている.今回我々は,両側後腹膜腔に発生した良性転移性平滑筋腫という極めて稀な症例を経験したので報告する.【症例】48歳,未経妊.35歳で子宮筋腫核出術,44歳で再発子宮筋腫と左卵巣皮様嚢腫に対して子宮全摘術と左卵巣嚢腫核出術の既往あり.半年前頃から両側後腹膜腔に子宮筋腫様の充実性腫瘤を認め,徐々に増大することから精査加療目的で当院紹介となった.腫瘤は右7cm,左5cmで,両側とも外腸骨動脈と内腸骨動脈の間に位置していた.MRI画像ではcellular leiomyomaを示唆する性状で,出血・壊死など肉腫を疑う明らかな所見はなし.PET-CTでは弱陽性で悪性リンパ腫も否定的であった.CTガイド下生検を施行したところ,良性平滑筋腫が疑われたが全体の評価をしないと肉腫も否定できないという病理診断で,血管外科医と合同で開腹腫瘍摘出術と両側付属器摘出術を施行した.術後病理結果は良性平滑筋腫(mitotically active leiomyoma,エストロゲンレセプター陽性,プロゲステロンレセプター陽性)であり,良性転移性平滑筋腫と診断した.【考察】良性転移性平滑筋腫の報告は少なく,未だその診断と治療に確立したものはない.本症例はホルモン依存性であることから両側付属器摘出術を施行したが,今後も慎重な経過観察が必要であると考える.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 526-526, 2013


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