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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍を契機に診断し得た悪性リンパ腫の1例


板井 俊幸, 佐治 晴哉, 中口 芳恵, 小林 奈津子, 大和田 望, 上西園 幸子, 瀬川 恵子, 石寺 由美, 服部 信, 平吹 知雄, 白須 和裕
小田原市立病院産婦人科


【緒言】リンパ球由来の悪性腫瘍はリンパ球性白血病と悪性リンパ腫がある.前者は骨髄中や末梢血中の浮遊性の腫瘍細胞増殖を主体としており,後者はリンパ節のみならず節外にも腫瘤を形成する.今回我々は,卵巣腫瘍を契機にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断し得た一例を経験したので報告する.【症例】73歳女性,2回経妊2回経産.近医にて下腹部腫瘤を指摘され,精査目的に当科に紹介された.MRIでは右付属器領域に6cm大,子宮体部に5cm大,大動脈下大静脈前方に5cm大の腫瘤影を認めた.手術予定としていたところ,初診より1ヶ月の間に腹水貯留と腫瘤の増大を認めた.血液検査ではLD 2238 IU/l,NSE 92.1 ng/ml,可溶性IL-2レセプター抗体9000 U/ml,フェリチン2640 ng/mlであった.腹水細胞診では異型を伴うリンパ球が多数認められた.以上より,悪性リンパ腫の卵巣転移を念頭に,診断目的の手術を施行した.開腹所見では,右卵巣と子宮が8cm大に腫大,骨盤内・傍大動脈領域のリンパ節は著明に腫大し,一塊の巨大な腫瘤を形成していた.付属器切除を行い,摘出病理標本では,リンパ球様の異型細胞がびまん性に増殖しており,免疫組織学染色標本ではCD79a,CD20,CD10,BCL-2,BCL-6が陽性を示した.以上より,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,Ann Arbor臨床病期分類IV AE,Cotswold分類ではIV AEXと診断した.術後化学療法目的に血液内科へ転科し,治療を開始したが,腫瘍増殖による多臓器不全を来たし死亡した.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 527-527, 2013


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