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【症例報告】
子宮全摘出術開始後に血圧低下を来たしたラテックスアレルギーの1例


舟山 幸, 松本 眞希子, 近藤 愛子, 雨宮 照子
至誠会第二病院産婦人科


 腹式子宮全摘出術開始後に血圧低下を来たし,アナフィラキシーショックに陥り,ラテックスアレルギーと思われる1例を経験したので報告する.症例は47歳2経産婦.【既往歴】5歳ソケイヘルニア,29歳子宮筋腫核出術,31歳と34歳帝王切開術と4回の手術歴があった.【現病歴】子宮筋腫のため手術目的で入院.硬膜外麻酔併用の全身麻酔で開腹した.癒着剝離のため持続的に子宮に操作を始めてから血圧が低下した.フェニレフリンを投与したが効果なく,ショック状態となり,手術を中断してエピネフリン投与などショックに対する治療を行い,血圧などが改善した.手袋などをラテックスフリーにして手術を再開し終了.術後に皮膚テストは患者の同意がなく施行できなかったが,術中の経過とRASTでラテックス特異的IgE抗体陽性より,ラテックスによるアナフィラキシーショックと考えた.【結語】ラテックスによるアナフィラキシーショックを起こした場合,患者と医療者双方に,身体的,精神的,経済的に重大な影響がある.ラテックス抗原に暴露しないため,普段からラテックスフリー製品で診療することが望ましいが,医療経済的に難しい点もあるので,まずはハイリスク例からラテックスフリー対応をするべきだと考える.

Key words:Anaphylaxis, Latex Hypersensitivity, Hysterectomy, multiple procedures

関東連合産科婦人科学会誌, 50(4) 655-660, 2013


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