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【症例報告】
子宮腺筋症より発生したと考えられる類内膜腺癌の1例


西田 晴香, 根井 朝美, 袖本 武男, 香川 秀之
関東労災病院産婦人科


 卵巣内膜症性囊胞の癌化は0.7〜0.8%といわれており,子宮腺筋症の癌化は卵巣と比べると頻度が低いとされている.子宮腺筋症に対して保存的治療中に疼痛コントロール不良となり子宮全摘術を施行したところ,既にIVb期の子宮体癌であった症例を経験したので報告する.症例は51歳未経妊.子宮腺筋症と診断されてから5年後に,月経痛の増悪と左卵巣子宮内膜症性囊胞の出現を認め,ジェノゲスト内服を開始した.ジェノゲスト内服で腺筋症は縮小傾向,疼痛も軽減していたが,15か月経過後より疼痛コントロール不良となった.鎮痛剤でも疼痛が軽減せず,緊急入院し腹式単純全摘術を施行した.腹腔内は内膜症性の癒着が著明であった(rASRM 72点).病理診断で子宮内膜には異常がなかったが後壁筋層内に類内膜腺癌をみとめ,直腸剝離面に露出していた.術後胸服部CTを施行したところ,多発肺転移を認めIVb期(pT3aNxM1)であった.術後化学療法で完全寛解にもちこめたものの,化学療法終了から10か月で肺転移病巣の単発再燃が確認された.

Key words:adenomyosis, adenocarcinoma

関東連合産科婦人科学会誌, 50(4) 719-724, 2013


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