 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る 産褥期の高血圧や頭痛の訴えはしばしば経験するがそのほとんどはカルシウム拮抗薬やNSAIDsでコントロール可能である場合が多い．今回我々は，産褥期に高血圧を伴う極度の頭痛を訴え，可逆性脳血管攣縮症候群（Reversible Cerebral Vasoconstriction Syndrome：RCVS）と診断し得た一症例を経験した．症例は胎盤早期剝離にて帝王切開後12日目に離床困難なほどの頭痛にみまわれ，痙攣発作が認められた．MRI, MRA上，左中大脳動脈の狭窄と同血管領域の脳梗塞およびくも膜下出血を認めた．カルシウム拮抗剤，脳保護剤での治療で頭痛は軽減し術後26日目に退院となった．発症4週間後のMRI, MRAでは脳梗塞，くも膜下出血は縮小しており，左中大脳動脈の狭窄も消失していた．これらの所見より，今回の症例は脳梗塞，くも膜下出血を伴ったRCVSと診断された．産褥期はその40％に頭痛の訴えがあるといわれているが，NSAIDsでコントロール不可能な頭痛に関しては，本疾患の可能性も含め厳重な管理が必要であると考えられた． Key words：puerperium, headache, subarachnoid hemorrhage, cerebral infarction, reversible cerebral vasospasm syndrome（RCVS） 関東連合産科婦人科学会誌, 51(1) 51-55, 2014 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |