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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション2】
パゾパニブによりQOLを維持している子宮平滑筋肉腫再発の1例


堂園 渓, 西ヶ谷 順子, 野田 清香, 片山 素子, 長内 喜代乃, 澁谷 裕美, 百村 麻衣, 松本 浩範, 小林 陽一, 岩下 光利
杏林大学産婦人科


【緒言】パゾパニブ塩酸塩(商品名ヴォトリエント;以下パゾパニブ)はVEGFR,PDGFR,c-kitに対し阻害作用を示す分子標的薬で,悪性軟部組織腫瘍に対し有効性が報告されている.今回我々は,化学療法抵抗性の子宮平滑筋肉腫の再発に対してパゾパニブ内服にて長期に渡りQOLを保つことが可能であった症例を経験したので報告する.【症例】59歳 2経妊2経産 6年前に初回手術(腹式単純子宮全摘術+両側付属器切除術)を施行.病理組織診断にて子宮平滑筋肉腫であった.術後化学療法としてDIP療法(ピノルビン・イホマイド・シスプラチン)施行.以降再発所見なく経過していたが,初回手術より3年5か月後に腟断端再発腫瘤を認めた.他の再発所見・遠隔転移を認めなかったことから再発腫瘍摘出術を施行.病理組織診断は平滑筋肉腫の再発であった.初回手術より4年3か月後に剣状突起部に軟部腫瘤を触知.CT検査にて両側肺転移,肝側面・季肋部から縦隔・骨盤内に再発腫瘍を認めた.これに対し化学療法(GD療法:ジェムザール・ドセタキセル)を施行しSDでありこれに引き続きパゾパニブ内服を開始.9か月内服後のCT検査にて再発腫瘍病変の評価としてはベースラインより19%の増大であり何とかSDを保てている状態であるが,再発腫瘍による自覚症状も認めずQOLを保ったまま治療を継続している.副作用として血圧上昇はなく,軽度肝機能障害を認めるも薬剤投与にて軽快し,継続可能となっている.【まとめ】子宮平滑筋肉腫の再発に対するパゾパニブ内服は使用上の注意を順守し,適切に使用することでQOLを損なうことなく治療を継続し得ると考えられ,一つの選択肢となりうると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 244-244, 2014


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