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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション3】
卵巣がん早期発見へ向けての取り組み―発見契機の検討から


大橋 麻衣, 藤原 寛行, 町田 静生, 葭葉 貴弘, 佐藤 尚人, 猿山 美幸, 高橋 寿々代, 永島 友美, 種市 明代, 竹井 裕二, 鈴木 光明
自治医科大学医学部産科婦人科学講座産婦人科


【緒言】卵巣がんは有効なスクリーニング法が確立されておらず,早期発見が困難と考えられている.今回,早期発見へ向けての取り組みとして,当科における卵巣がん発見契機を検討したので報告する.【方法】2010-2012年の3年間に当科で確定診断された卵巣がん112例(I-IV)の発見契機を後方視的に検討した.発見契機は主訴または受診理由とした.対照として同期間に診断した子宮頸がん157例(I-IV,手術104例+放射線53例),子宮体がん171例(I-IV)の検討も加えた.【結果】卵巣がんにおいては,腹部膨満感や腹痛などの腹部症状が発見契機となったものが最も多く66%(74/112例:I/II期57%vsIII/IV期76%,p<0.05),次いで無症状17%,不正出血4%,排尿障害3%,食欲不振3%等であった.無症状では,婦人科疾患(筋腫など)の定期フォローが発見契機となっている症例が最も多く10例(全体の9%)であった.特筆すべきは48%(54/112)が産婦人科以外の科を初めに受診していた.有症状での他科受診は53%(49/93),無症状でも26%(5/19)に認められた.また他科で確定診断に時間を要した症例も散見された.他科受診割合は体がん4%(7/175),頸がん8%(13/157)であり,卵巣がんが有意差をもって高率であった(p<0.001).【結論】卵巣がんは腹満・腹痛などの腹部症状が医療機関への受診動機となっていることが多く,その為初診が婦人科以外の科であった例が全体の約半数にのぼっていた.これらの症例がスムースに婦人科へ紹介されれば,より早期に治療を開始することが可能となる.この様な情報を他科に向けて発信し注意を促すと供に,卵巣がんにおいては科を超えた連携が早期発見・早期治療開始に重要であることが浮き彫りとなった.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 249-249, 2014


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