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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション6】
閉経後に発症し,肉眼的に悪性腫瘍との鑑別が困難であった巨大尖圭コンジローマの1例


中島 温, 松家 まどか, 荒堀 憲ニ, 鈴木 靖子, 菅井 亮世
伊東市民病院産婦人科


はじめに,尖圭コンジローマは比較的よく遭遇する疾患であり,通常では肉眼的に診断しうる.しかし高齢での発症は稀であり,巨大化した場合には悪性腫瘍との鑑別が重要となる.今回我々は,閉経後に発症し,肉眼的に悪性腫瘍との鑑別が困難であった子宮頚部の尖圭コンジローマの1例を経験した.症例は64歳女性,0経妊0経産.側頭葉てんかんの既往があり抗けいれん剤を内服中であるが,それ以外に特記すべき既往はない.黄色帯下と閉経後性器出血にて当院を受診した.20年来性交はなく,内診指にて膣壁が狭小化していた.クスコ診にて子宮頚部より,血管増生の目立つ乳頭状増殖を示す易出血性腫瘤の発育を全周性に認め,膣壁まで浸潤していた.MRIでも子宮頚部から膣壁に浸潤する造影効果を示す約3cm大の病変を認めたが,細胞診にてASC-Hであり,腫瘤からのパンチバイオプシーによる組織診を2回行うも最大病変はCIN3までであり,尖圭コンジローマの所見であった.以上の所見より悪性が否定できないと判断し,円錐切除を行うには膣壁狭小が高度であったため,本人と相談のうえ,一期的に子宮全摘術を施行した.腫瘤を含む膣壁ごと摘出されたが,断端に一部遺残が疑われたため,下平式高周波手術器にて膣断端を焼灼した.摘出標本の病理組織検査にて,巨大尖圭コンジローマと診断した.高齢で長期間の性交がなかったことより緩徐に進行し,巨大化したと推定されるが,閉経後のコンジローマそのものの報告が稀である.子宮頚部腫瘍の良悪性の鑑別が非常に困難であった本症例に対し,若干の文献的考察を加えて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 260-260, 2014


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