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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【一般演題口演】
卵管留水症と診断し腹腔鏡下手術で虫垂粘液嚢腫と判明した1例


荒田 与志子, 山本 恵, 佐々木 麻帆, 端本 裕子, 長谷川 哲哉, 永田 智子, 齋藤 圭介, 石川 雅彦
大和市立病院産婦人科


【緒言】虫垂粘液嚢腫はまれな疾患である.今回我々は卵管留水症の術前診断で腹腔鏡手術を行い,虫垂粘液嚢腫と判明した症例を経験したので報告する.【症例】46歳,0回経妊0回経産.31歳時にCISのため円錐切除術既往あり,その後followされていた.2012年1月右卵巣嚢腫を指摘され,数か月おきに超音波検査で経過観察されていたが,サイズ・位置ともに一定せず,左卵巣嚢腫と診断される場合もあり機能性卵巣嚢腫と判断されていた.経過中腫瘍マーカー上昇は認めなかった.しかし,長径7cm大となり,確定診断つかず腹腔鏡下手術目的に2013年10月25日当科紹介初診となった.前医のMRI画像では子宮筋腫および右骨盤腔に円柱形の嚢胞性病変を認め,超音波検査でも右付属器領域に嚢胞性病変および正常右卵巣が確認されたため右卵管留水症と診断した.2014年2月5日腹腔鏡下右卵管切除術および子宮筋腫核出術予定で手術を行ったところ,虫垂の腫大を認め,肉眼的所見より良性虫垂腫瘍と判断し虫垂切除術を行った.迅速病理診断にて閉塞起点の有無診断のため虫垂根部切除が必要とのことで盲腸部分切除追加,再度迅速診断し悪性所見なしとのことで子宮筋腫核出も行い終刀した.病理組織検査結果はLow-grade appendical mucinous neoplasmおよびLeiomyomaであった.【考察】Low-grade appendical mucinous neoplasmは良性疾患であるが,破裂や粘液の漏出により腹膜偽粘液腫の原因となりうるため手術適応がある.一方術中の被膜破綻や粘液漏出は予後に影響を与えうる.このため右付属器腫瘤の鑑別診断として留意し,慎重な術式の選択が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 294-294, 2014


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