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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション1】
陣痛発来後緊急帝王切開の経過が次回妊娠時の切迫流早産におよぼす影響


春日 裕美1, 浅香 亮一1, 田中 泰裕1, 小林 愛子1, 曽根原 健太1, 清澤 恵未1, 田中 恭子1, 高津 亜希子1, 菊地 範彦1, 大平 哲史1, 金井 誠2, 塩沢 丹里1
信州大学医学部産婦人科1, 信州大学医学部保健学科2


【目的】近年の帝王切開(帝切)率上昇に伴い,既往帝切後妊娠が増加している.最近当科において陣痛発来後の緊急帝切施行例で,次の妊娠中に早産となった2例を経験した.そこで前回の帝切が次回妊娠の流早産リスクとなっている可能性を考え,当科における陣痛発来後緊急帝切症例の経過が次回妊娠経過に与える影響について検討した.【方法】2009年から3年間の当科における陣痛発来後の緊急帝切症例は155件であった.当科でその次の妊娠,分娩を管理した症例は34例であり,これらの転帰と前回帝切の経過との関連につき検討した.【結果】34例中,次回妊娠経過で切迫流早産にて入院加療を要したのは3例であった.妊娠中切迫流早産の治療を必要としなかった群(非切迫群:31例),切迫流早産の治療を行った群(切迫群:3例)で前回帝切時の臨床背景につき多変量解析を行った.結果,術後の発熱(非切迫群37.6±0.5℃ vs切迫群38.3±1.0℃,P=0.043),子宮口開大度(非切迫群5.7±2.7 cm vs切迫群9.3±1.2 cm,P=0.031),児頭の高さ(非切迫群Sp -1.6±1.4 vs切迫群Sp+0.7±1.5,P=0.013)と3項目で有意差を認め,母体年齢,陣痛開始から娩出までの時間,分娩週数,次回妊娠までの期間,児の出生体重では有意な差は認めなかった.【結論】陣痛発来後緊急帝切の次回妊娠の転帰には,術後の発熱,子宮口開大度,児頭の下降度が影響することが示唆された.分娩が進行している症例に対して帝切を行った場合は,次回妊娠時の慎重な経過観察が必要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 379-379, 2014


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