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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション6】
子宮内膜増殖症に対しMPA療法中に大量出血をきたした子宮腺筋症合併の一例


松井 泰佳奈, 田口 雄史, 藤原 里沙, 石田 ゆり, 大野 基晴, 吉田 恵美子, 宮国 泰香, 田中 沙織, 菅沼 牧知子, 田中 利隆, 三橋 直樹
順天堂大学静岡病院産婦人科


【緒言】今回我々は子宮腺筋症管理中に異所性子宮内膜増殖症を合併し,MPA療法中に大量出血をきたした一例を経験したので報告する.【症例】35歳0経妊0経産.既往歴:統合失調症 H23年8月過多月経のために当院紹介初診となり,子宮腺筋症の診断.子宮腺筋症と統合失調症合併のためOC内服で経過観察していた.H25年9月Hb5.9と重症貧血のため再度当科受診.不正出血,子宮内膜肥厚あり止血目的に子宮内膜掻把術施行.異型内膜増殖症の診断となった.同時に施行したMRIにて間質性肉腫等悪性の可能性も指摘されたが,年齢より本人,家族が妊孕性を希望され,EM smear f/uと高MPA療法を開始した.H25年11月よりMPA600mg/日を開始した.H26年3月より不正出血増加し,Hb4と貧血進行のためH26年4月出血管理目的に入院となった.入院後出血コントロール不良のため患者本人,家族の同意のうえ子宮摘出術の方針とした.腹式単純子宮全摘術を施行した.子宮内腔面に広範囲に壊死様組織を認めたが,病理組織学的検査では,悪性所見は認めず広範な子宮内膜増殖症と瀰漫性の子宮腺筋症の診断であった.【考察】画像診断において子宮腺筋症は悪性子宮腫瘍との鑑別が困難な場合がある.出血の原因として,MPA療法による高度の脱落膜変化により,子宮内膜の蜂巣上構造にできた瘻孔と広範な壊死を伴う子宮腺筋症が交通したため,持続的な出血をきたしたと考えられた.【結論】高MPA療法は内膜の萎縮を目的とした治療であるが,子宮腺筋症を合併している場合には子宮筋層内の子宮内膜の萎縮から不正出血や画像の変化をきたし,悪性の鑑別困難になる可能性があり,管理,治療が苦慮される.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 400-400, 2014


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