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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション6】
CPT-11+CDDPによる化学療法の効果がみられた神経内分泌腫瘍への分化の傾向を示した子宮体癌の一例


上西園 幸子, 佐治 晴哉, 紙谷 菜津子, 横澤 智美, 大和田 望, 新井 夕果, 小畑 聡一朗, 瀬川 恵子, 服部 信, 平吹 知雄, 白須 和裕
小田原市立病院産婦人科


【緒言】子宮体部神経内分泌腫瘍は稀な疾患で予後不良とされ,標準治療は確立されていない.今回我々は,イリノテカン(CPT-11)とシスプラチン(CDDP)による化学療法の効果がみられた,神経内分泌腫瘍への分化の傾向を示した子宮体癌の一例を経験したのでこれを報告する.【症例】69歳,2経妊2経産.不正出血と外陰部違和感を認め受診.MRIで内部不均一な10cm大の子宮体部腫瘍を認め血液検査ではLDH,CEA,CA19-9,CA125,NSEの上昇を認めた.子宮内膜組織診および腟円蓋部乳頭状腫瘤組織診は類内膜腺癌および神経内分泌腫瘍への分化の傾向を認める子宮内膜癌の診断だった.CTでは多発肺転移,右坐骨転移を認めた.腫瘍摘出術施行の方針とし,腹式単純子宮全摘術,両側付属器摘出術,腟壁追加切除術,大網切除術を施行した.病理組織学的所見は,類内膜腺癌と神経内分泌腫瘍の性格を併せ持つ低分化な癌を呈し,免疫染色はCD56陽性,chromograninA陰性,synaptophysin陰性であった.以上より神経内分泌腫瘍への分化の傾向を示した子宮体癌IVb期,pT3bN0M1と診断した.術後は肺小細胞癌に準じてCPT-11+CDDPによる化学療法を6コース施行.化学療法後のCTで肺転移,右坐骨転移の著明な縮小を認め部分奏功と判断.現在外来にて経過観察中だが初回手術より10カ月経過した時点で明らかな再発を認めていない.【結論】神経内分泌腫瘍への分化の傾向を示す子宮体癌において,肺小細胞癌の化学療法の主要なレジメンのひとつであるCPT-11+CDDPによる化学療法が重要な治療の選択肢となり得ることが示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 402-402, 2014


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