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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション6】
再三の再発巣に対し放射線治療が奏効した子宮体部明細胞腺癌の一例


岩下 あゆみ, 竹井 裕二, 藤原 寛行, 佐藤 尚人, 野中 宏亮, 斎藤 こよみ, 馬場 洋介, 永島 友美, 町田 静生, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科


【緒言】子宮体部明細胞腺癌は,子宮体癌全体の約2%と稀であり,リンパ節転移や遠隔転移が多く治療抵抗性で予後不良である.今回,子宮体部明細胞腺癌Ib期(FIGO1988)で再発を繰り返したが,その都度放射線治療が奏効し無病生存している症例を経験したので報告する.【症例】64歳未経妊.20XX年3月に腹部違和感を主訴に近医を受診した.CTで子宮体部に腫瘤を認め精査目的に当科に紹介された.経腟超音波検査で子宮内膜は18mmに肥厚していた.子宮内膜全面掻爬による組織診で低分化腺癌が認められた.6月に単純子宮全摘術,両側付属器切除術,骨盤・傍大動脈リンパ節郭清術,大網切除術を施行した.術後病理組織検査の結果,子宮体部明細胞腺癌Ib期と診断した.術後化学療法を開始したが1サイクル後,腟壁に再発を認め,再発腫瘍に対し放射線治療(63.8Gy/44回)を施行した.XX+1年5月,左肺に再発し胸腔鏡下左肺S4部分切除術を施行した.同年9月,右肺に再発し胸腔鏡下右肺S8/S9部分切除術を施行した.その後,左肺尖部に再発し,XX+2年2月,同部位に定位放射線治療(48Gy/4回)を施行した.さらに,照射野外の左肺尖部に再発を認め,XX+3年3月に定位放射線治療(48Gy/4回)を施行した.その後,現在まで2年3か月間,再発なく経過している.【考察】今回,腟壁再発巣と2か所の肺転移再発巣に対し,計3度の放射線治療が奏効した子宮体部明細胞腺癌の症例を経験した.一般に,子宮体部明細胞腺癌は治療抵抗性と言われているが,この症例のように放射線治療が著効することもある.再発を繰り返した場合でも再発巣が限局している場合には,放射線治療も選択肢のひとつとして考慮してもいいかもしれない.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 402-402, 2014


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