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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション6】
単頸双角子宮の片側に発生した平滑筋肉腫の一例


横澤 智美, 佐治 晴哉, 紙谷 菜津子, 大和田 望, 上西園 幸子, 新井 夕果, 小畑 聡一朗, 瀬川 恵子, 服部 信, 平吹 知雄, 白須 和裕
小田原市立病院産婦人科


【緒言】子宮平滑筋肉腫は子宮筋層内腫瘍の0.3%以下と低頻度であるが,初期は子宮筋腫と類似の症状,所見を呈することが多く,子宮内膜組織診による診断率も30%と低いため術前の正確な診断は容易ではない.今回,我々は術前に診断し得た単頸双角子宮の片側に発生した平滑筋肉腫の一例を経験したので報告する.63歳,2経妊2経産,閉経55歳.2か月前からの不正出血を主訴に前医受診し,内膜細胞診は陰性であったが子宮体部腫瘍と子宮内膜の不整を認めたため悪性腫瘍の精査目的に当院へ紹介となった.子宮内膜組織診では平滑筋肉腫の診断であった.骨盤部MRIを撮影したところ単頸双角子宮であり,左側子宮には底部に9cm大の内部が不均一な腫瘤,右側子宮には5cm,2cm大の腫瘤を認めた.CEA,CA19-9,CA125,LDH値の上昇は認めなかった.平滑筋肉腫の術前診断で腹式単純子宮全摘術,両側付属器摘出,大網切除術施行.病理組織学的に左側子宮の腫瘤は平滑筋肉腫,右側子宮の腫瘤は平滑筋腫と診断した.現在後療法としてドセタキセル+ゲムシタビン療法施行中である.【結論】単頸双角子宮など子宮奇形の発生頻度は女性人口の3.8-6.7%であり,子宮奇形と悪性腫瘍の関連は示唆されていないが,双角子宮に発生した子宮体部悪性腫瘍の報告例は散見される.閉経後の不正性器出血をみた場合,内膜細胞診が陰性であっても積極的に組織診を行うべきである.双頸双角子宮の場合には両側内膜病変からの採取が推奨されるが,単頸双角子宮の病理学的診断を行う際には,意図的に患側内膜病変からの採取を行うことに困難を伴う場合があるため,より症状や画像を含む総合的な評価が必要であると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 404-404, 2014


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