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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【一般演題口演】
一絨毛膜二羊膜(MD)双胎の臨床と病理


有澤 正義
都立大塚病院検査科


【背景】一絨毛膜二羊膜(MD)双胎は双胎間輸血症候群(TTTS),早産,児の体重差,SFD(Small for dates)児,NRFS(Non reassuring fetal status),周産期死亡などが問題になる.今回私は,4年間で49例のMD双胎胎盤の注入法による血管吻合の検索及び病理検査を日常業務で行った.4例のTTTSの胎盤検査,2例の胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)の胎盤検査,1例のMD双胎の死亡例の解剖があった.【材料】2007年3月から2010年12月までの49例のMD双胎胎盤と1例のMD双胎剖検例.MD双胎の血管吻合検索の注入法は小さい児側の胎盤表面の動脈からバリュウム,大きい児の静脈から墨汁を注入して胎盤表面の血管吻合,胎盤深部での血管吻合を確認した.またTTTSや体重差が25%以上の児の胎盤についても検討した.【結果】解剖例では,中心静脈の閉塞および肝の広範な壊死を認めた.4例のTTTSの血管吻合は2例は深部での動脈-動脈吻合,1例の胎盤表面の動脈-動脈吻合,1例が吻合の認められないMD胎盤であった,2例のFLP後の胎盤は焼灼部分が胎盤表面から明らかで,その部の実質を1cmごとに標本を作製したところいずれの部でも血管吻合の消失を認めた.児の体重差が25%以上の胎盤は,12例あった.1例がバラバラになっていたため形態および血管吻合を確認できなかった.11例中10例に片方の臍帯付着が膜付着あるいは辺縁付着であることを確認した.【考察】以上の結果は児の体重に影響を与えるのは臍帯の付着部位であった.TTTS胎盤の動脈-動脈吻合は症例数が少ないので断定はできない.解剖で得られた中心静脈の閉塞は今後の診療の参考にしていただきたい.今回は分娩室でできる血管吻合の検査の実際もお見せする.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 443-443, 2014


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