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 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

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【原著】
前置癒着胎盤に対して総腸骨動脈balloon occlusion(CIABO)併用によるCesarean hysterectomyを施行した2例


須波 玲, 小室 真祐子, 大木 麻喜, 小笠原 英理子, 正田 朋子, 大森 真紀子, 奥田 靖彦, 平田 修司
山梨大学医学部産婦人科


 腹式深部帝王切開術(帝切)の既往のある前置胎盤症例では癒着胎盤の合併頻度が高く,分娩時の大量出血に対して子宮摘出が必要となる症例が少なくない.術前に癒着胎盤が強く疑われた帝切既往を有する前置胎盤2症例に対して,周術期出血量の低減を目的としてcommon iliac artery balloon occlusion(以下CIABO)を併用したCesarean hysterectomy(以下CH)を行ったので報告する.【症例1】34歳2回経産婦.妊娠30週時の超音波検査およびMRIにて前壁付着の前置胎盤で胎盤付着部の子宮筋層との境界が不明瞭なことから癒着胎盤の可能性が高いと診断された.妊娠35週でCIABOを併用したCHを施行した.術中出血量は羊水を含めて2,924 mlであった.児は2,360 g,Apgar score 7/9の男児であった.【症例2】36歳1回経産婦.妊娠29週時の超音波検査およびMRIにて前回帝切創部を含む前壁付着の全前置胎盤で胎盤付着部の子宮筋層が部分的に途絶していることから穿通胎盤の可能性が高いと診断された.妊娠36週でCIABOを併用したCHを行った.術中出血量は羊水を含めて2,821 mlであった.児は2,612 g,Apgar score 8/9の男児であった.一期的にCHを行ううえでCIABOの併用は術中出血量の低減と難易度の高い手術を安全に行ううえで有用であると考えられる.

Key words:placenta previa, placenta accrete/percreta, Cesarean hysterectomy, common iliac artery balloon occlusion(CIABO)

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(4) 391-397, 2010


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