このたび、関東連合産科婦人科学会の第141回総会・学術集会を担当させていただくこととなり、大変光栄に存じます。
昨今新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延していることもあり、今回も現地開催を断念して、Web開催とさせていただきました。関東連合産科婦人科学会学術集会は、若い産婦人科医の学会発表の登竜門として、またベテランの先生方にも新しい知識を吸収する場として、この地域の産婦人科医育成に貢献してきました。学術集会で発表するために勉強し、ポスターやスライドを作成し、施設の予演会でブラッシュアップを行う。ここまではWeb開催でも変わらず行われていることと思います。しかし、学会場で繰り広げられる議論によって、新しい知見を見出す、次のプロジェクトを見つけ出すという学術集会の機能を十分に堪能していただけません。私たちも「来て楽しかった」という学会を開催できるように準備していたので、Web開催になりましたことを残念に思っています。
今回は特別講演として、前スポーツ庁長官 鈴木大地先生のご講演「女性とスポーツ」を基調講演とする「多角的アプローチによる女性アスリートの実践的支援」のシンポジウム、TaiwanのJin-Chung Shih先生による海外招請講演「Handing down of delicate techniques in obstetric surgery to next generations」をはじめ、多くのプログラムを準備しました。ランチョンセミナーもご参加の企業にご理解いただき、スポンサードセミナーとして実施させていただきます。また少人数にはなりますが腹腔鏡、子宮鏡、鉗子分娩のハンズオンセミナーを順天堂大学シミュレーションセンターで実施いたします。新しい知識や技術を吸収していただける学術集会は十分に提供できるものと考えております。学会参加単位、日本専門医機構の共通講習単位、産婦人科領域講習単位も第140回と同様に取得していただけるように準備中です。Web開催ではありますが、皆さんが「参加して良かった」と思っていただける第141回を開催できるように、順天堂大学産婦人科学講座医局員、順天堂大学産婦人科学講座同窓会員で、知恵を絞って準備しております。
関東連合産科婦人科学会は3回連続でのWeb開催となってしまいました。COVID-19が落ち着いても、Web開催で培った学会の様々な運営方法は、これからも活かされると思います。しかし総会でも報告がありましたように、関東連合産科婦人科学会は会場開催を原則とすることを理事会として決定しています。専門研修を行っている若い先生方に、標準的な学術集会は、Web開催であると考えていただきたくないと、強く願っております。議論によって医療人を育成するという学術集会の役割を第142回以降で改めて体験してください。
1人でも多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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