このたび、第143回関東連連合産科婦人科学会総会・学術集会を担当させていただくことになり、大変光栄に存じます。
COVID-19の感染蔓延は2019年末に始まり、既に2年を超えています。この学術集会を具体的に検討していた2021年11月頃には、ワクチン接種が進み、感染者数も落ち着いてきていたことから従来の学術集会の開催がやっと可能になると信じておりました。しかし、その後にCOVID-19の第6波がきてまん延防止等重点措置が長く発出されました。その後、感染者数がピークを越え、まん延防止等重点措置が解除されたものの感染者数は下げ止まり、再び上昇する局面に移行しつつあり、学術集会の運営には感染蔓延状況に応じた柔軟な対応が必要な状況と認識しております。
そのような中、2022年6月18日(土)〜 19日(日)に都市センターホテル(東京都千代田区)で総会・学術集会の開催を予定しております。感染対策は十分に行う予定ですので、できるだけ多くの会員の皆様に現地参加いただきたいと考えております。また、発表いただく先生は基本的に現地参加いただきたいと考えております。一方で、このような状況下で現地参加いただけない先生向けに、主要な講演については、後日、オンデマンド配信を行う予定にしております。
今回の学術集会では妊産婦のCOVID-19感染に関連する対応について、現時点までに蓄積された知見についての医学的な講演とともに、医療提供体制について関東ブロック産婦人科医会共催シンポジウムが行われ、知識の共有と今後の対応策について議論が行われる予定です。また、昨今の遺伝子解析の臨床応用は産婦人科医療においても目覚ましく、臨床成績の向上や病態の理解に寄与するようになってきています。このことを踏まえ、胎児形態異常例での網羅的遺伝子解析やNIPTなどの出生前検査、がん治療における薬剤選択のための遺伝子解析、着床前遺伝学的検査における最近の進歩についてそれぞれの分野で最先端におられる先生にご講演をいただきます。さらに、18日(土)には若手向けセミナーとして胎児精密超音波検査セミナー、創閉鎖のハンズオンセミナー、母と子のメンタルヘルスケア研修会(初級編)など、多彩な体験型プログラムを計画しており、これらの実践的な研修が明日からの診療に役立つものと期待しています。その他にも多くのエキスパートセミナーを企画しており、参加いただいた先生にとって、有意義な学術集会になるように昭和大学医学部産婦人科学講座の教室員一同で知恵を絞って準備させていただきました。
開催時期のCOVID-19感染状況は見通せませんが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されることはないものと思っております。是非、一人でも多くの会員の皆様に現地に足を運んでいただきますようお願いするとともに、現地参加いただけない皆様におかれましてもオンデマンド配信でご参加いただきますようお願い申し上げます。
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