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【原著】
初産婦における妊娠中の体重増加が低出生体重児出生と分娩停止による帝王切開リスクに及ぼす影響


矢崎 千秋, 鹿沼 史子, 矢崎 聡, 梅山 哲
公立富岡総合病院産婦人科


 妊娠前の母体体格と妊娠中の体重増加は胎児発育に大きな影響を与えることは以前より指摘されている1が,経産婦に比べ初産婦では特に妊娠中の過大な体重増加は分娩時の遷延分娩や分娩停止による帝王切開の頻度を増加させる可能性があり,一概に胎児発育の面からのみ妊婦のカロリー摂取を考えることは出来ない.今回我々は当院で2003年から2010年に分娩した初産婦2,158例のうち双胎35例,36週未満早産40例を除いた2,083例について,低出生体重児の出生を減少させるためにはどの程度の体重増加が必要か,また分娩時の分娩停止による帝王切開の頻度を減少させるためにはどの程度の体重増加にすべきかを検討した.妊娠前BMIが18未満の妊婦においては,低出生体重児出生率が高いため,児の発育が不良の場合にはバランスの良い栄養摂取を促し12〜15 kg程度体重が増加してもよいこと,またそれにより分娩停止による帝王切開率は上昇しないこと,妊娠前BMIが18以上の妊婦にあっては妊娠36週におけるBMIが増えれば増えるだけ分娩停止による帝王切開が増加するため,妊娠当初は7〜12 kgの体重増加を目安として,胎児発育が十分であれば適切な体重増加に留めた方が分娩停止などの難産の予防になることがわかった.

Key words:Primipara, Body mass index, Pregnancy weight gain, Arrest of labor, low birth weight infant

関東連合産科婦人科学会誌, 49(1) 35-40, 2012


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