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【原 著】
子宮体部原発悪性リンパ腫の1例


加藤 有紀, 齋藤 圭介, 石山 朋美, 木田 博勝, 柳澤 隆, 飛鳥井 邦雄
横浜南共済病院


 今回われわれは腫瘍マーカーの軽度上昇がきっかけとなって施行した子宮内膜細胞診,組織診により診断された子宮体部原発悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する.
 症例は62歳,人間ドックでCA125高値(47.1 U/ml)を指摘されたのをきっかけに経過観察していたが,2年後の子宮内膜細胞診にてClass V,組織診にて悪性リンパ腫と診断された.CT所見では子宮の腫大と腹部傍大動脈リンパ節の腫大が認められた.血液内科医と協議の上手術を先行することとし,単純子宮全摘術および両側付属器切除術を施行した.術前の全身検索および術後病理組織診より,病期診断はIVA,組織型はびまん性小細胞型,一部混合細胞型(B細胞型),非Hodgkinリンパ腫(NHL)と診断された.術後,多剤併用化学療法としてCHOP療法(CPM,ADM,VCR,PDN)を施行し,現在経過観察中である.

Key words:Malignant lymphoma, Uterine body, B cell lineage, Chemotherapy, Soluble IL-2 receptor

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(4) 339-343, 2001


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