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【原 著】
Castlemanリンパ腫による続発性アミロイドーシス合併妊娠


高津 亜希子, 金井 誠, 北 直子, 小原 みほ子, 長谷川 晶子, 芦田 敬, 千須和 寿直1), 川崎 誠治1), 池田 修一2), 小西 郁生
信州大学医学部産科婦人科学教室
同 第1外科学教室1), 同 第3内科学教室2)


 Castlemanリンパ腫を原疾患とする続発性アミロイドーシスを合併した妊娠・分娩の1例を報告する.患者は24歳の初産婦で,21歳時にCastlemanリンパ腫の摘出術を受けたが,腎アミロイドーシスによる蛋白尿は今回の妊娠成立時も持続していた.妊娠中の腎機能悪化に注意しながら慎重に経過観察を行い,妊娠29週以降は入院管理を行ったところ,妊娠中毒症の発症は認められず,胎児発育も順調であった.妊娠40週にて自然経腟分娩となり,成熟女児が得られ,産褥経過にも問題はなかった.アミロイドーシス合併妊娠で妊娠初期より腎機能低下が存在する場合はしばしば腎機能の悪化が報告されており注意が必要であるが,本症例では妊娠前に腎機能が比較的よく保たれていたことが良好な転帰を得た要因と考えられる.

Key words:Amyloidosis, Castleman lymphoma, Pregnancy

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(4) 371-376, 2001


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