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【原 著】
妊婦における耐糖能異常と脂質代謝との関連について
船橋 宏幸1), 水本 賀文2), 高橋 宏典2), 藤井 和之2), 提坂 敏昭2), 奥山 輝明3)
1)船橋レディスクリニック 2)自衛隊中央病院 3)国際医療福祉大学
50g糖負荷試験(50gGCT)をした51人(64例)妊婦の血中脂質を測定して耐糖能と血中脂質の特徴との関連を検討考察した.50gGCTの陽性基準を140mg/dl以上とし,陰性群と陽性群に分けた.GCT陽性例は75gの糖負荷試験を実施し,全例妊娠糖尿病(GDM)ではなかった.陽性群および陰性群ともに妊娠経過に伴ってTG, TCおよびLDLは増加した.陽性群のHDL/TC比は妊娠経過とともに低下し,r=−0.91,p<0.01と強い逆相関を示した.陽性群のVLDL/TC比は妊娠経過とともに上昇し,r=0.90,p<0.01と強い相関を示した.
Key words:Serum lipid, Glucose, Pregnancy, Gestational diabetes mellitus
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(1)
73-76, 2003
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