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<< 学会誌へ戻る ［目的］子宮頚管が成熟していない場合の陣痛誘発に苦慮することがあるが，本研究ではFoley catheter（以下，FC）の有用性を検討した．［方法］2001年10月から2002年5月までにFCを用いて陣痛誘発を行った未産婦12例（FC群）を対象とした．また，比較のためにFCなしで誘発を行った8例（DI群）についても検討した．なお，帝王切開になった例は除外した．FCは前夜子宮内に30ccを注入して留置し，翌朝からアトニンによる陣痛誘発を行った．［結果］1）陣痛誘発の適応はDI群は6例が前期破水，2例が予定日超過であったのに対して，FC群では6例が予定日超過，3例が羊水過少，3例が前期破水であった．2）誘発時の週数は，FC群が40.4±1.93週，DI群が39.3±1.81週，子宮口の開大度は，前者が1.8±0.6cm，後者が2.2±0.8cmであった．また，stationはFC群が−3±0.5，DI群が−2±0.4であった．3）FC群でFC挿入から分娩までの日数は，翌日（1日目）もしくはそれ以前が9例，2日目以降が3例であった．DI群では，全例陣痛誘発の当日，分娩に至っていた．［考察］本研究でFC群とDI群は全くrandom化されていない．適応，子宮口の開大，stationのいずれをとってみてもFC群は不利な状況で陣痛誘発を行っているが，12例中9例までが，FC留置の翌日までに分娩に至っており，FCの有用性が示唆された．しかし，一方FCでも誘発不成功例が3例あり，より確実に陣痛を誘発する方法の開発が必要と考えられた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 235-235, 2002 |
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