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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩4
慢性膵炎合併妊娠の一例


滝澤 基, 雨宮 厚仁, 河野 恵子, 高木 司, 小川 浩平, 白石 眞貴, 池上 淳, 寺本 勝寛
山梨県立中央病院産婦人科


 慢性膵炎合併の妊婦に対してアミラーゼを指標としてメシル酸ナファモスタット(フサン®)を投与し,妊娠38週0日に経腟分娩しえた症例を経験したので報告する.【症例】36歳1経妊1経産婦,前回の分娩は27歳時にて膵炎は発症しておらず,3610gの男児を経腟分娩している.【既往歴】慢性膵炎は,膵石を伴うものにて過去に数回慢性膵炎の急性増悪で重症型急性膵炎に匹敵する程度の発作の既往が数回あり近医内科にて管理されていた.【妊娠経過】妊娠10週5日,当院初診,血中アミラーゼ804IU/l,尿中アミラーゼ2559IU/l,CRP 0.4mg/dl,腹水の貯留を認め,メシル酸ナファモスタットおよびウリナスタチンを使用されていた.本人および夫に対してインフォームドコンセントを行ったところ,妊娠継続の強い希望があり厳重な管理のもと妊娠継続方針とした.メシル酸ナファモスタットの連日投与により血中アミラーゼは徐々に低下し,妊娠24週にはメシル酸ナファモスタットの注射からメシル酸カモスタット(フォイパン®)の内服に変更された.腹水も徐々に減少していった.妊娠16週の75g OGTTにて,負荷前値89mg/dl,60分値201mg/dl,120分値209mg/dlとGDMパターンであり,妊娠24週より強化インスリン療法を開始した.これらの管理にて膵炎およびGDMは良好にコントロールされ,また妊娠経過も良好であった.妊娠38週0日に計画分娩とした.オキシトシンにて分娩誘発し子宮口全開後に2期短縮目的に鉗子分娩とした.3630g,Apgar score 1分9点,5分9点の男児を娩出した.新生児低血糖は認めず,母体は分娩後インスリン中止し,母児ともに産褥5日に退院となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 177-177, 2005


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