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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩4
性機能障害治療後の妊娠・出産について


錦見 恭子, 岡嶋 祐子, 大川 玲子
国立病院機構千葉医療センター産婦人科


 性機能障害(ワギニスムス)治療後の出産を2例経験したので,症例報告するとともに,過去の症例,文献を検討した.【症例1】31才で結婚.32才,性交障害で受診したが間もなく股間性交で妊娠,里帰り分娩のため当院を紹介受診.当院初診時1指での内診が可能であった.分娩中の内診は1回のみであったが,40週1日,分娩時間10時間で,2814gの女児を自然分娩した.産後の内診も困難なため,あえて行わず退院した.【症例2】26才で結婚.29才,性交障害にて当科初診し性治療を行った.32才性交可能となり,妊娠し当科にて分娩をした.内診,経腟超音波診は緊張するが可能であった.妊娠24週から29週に前置胎盤を伴う切迫早産で,また36週からは妊娠中毒症で入院したが,37週5日,分娩誘発し,分娩時間6時間にて2376gの女児を経腟分娩した.【考察】ワギニスムスは性機能障害のうち,性交疼痛症の一つで,「腟の外1/3の部分の筋層に反復性,または持続性の不随意攣縮がおこり,性交を障害するもの」と定義される.心理生理的疾患であり,当科では行動療法を中心とした性治療を行っている.挙児希望のため治療努力する傾向が強いが,なかには無理して性交に及んだり,人工授精などに移行する場合もある.過去10年間に性治療したワギニスムス患者で,妊娠・出産が判明した者は22名であるが,知りうる限りで帝王切開は2例のみである.【結論】ワギニスムスの治療後の妊娠・出産は概して正常である.しかし治癒以前に妊娠した場合は経腟的診察も困難で,緊張をとり許容的な対応を要する.また経腟分娩を経験しても,その後の性交の達成には結びつかない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 179-179, 2005


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