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<< 学会誌へ戻る 急激な深部静脈血栓症（DVT）の発症にて発見された卵巣癌の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する．症例は61歳女性．2経妊2経産．平成14年8月左下肢DVTを発症し当センター受診．精査中に骨盤内腫瘍を指摘され当科に入院となった．抗凝固療法を開始し，翌日IVCフィルター（permanent type）を挿入．同年10月子宮全摘術，両側付属器切除術，大網切除術，リンパ節郭清，リザーバー留置術施行．病理学的組織診断は明細胞腺癌であり，臨床進行期分類はStage IIIc期であった．術後TJ療法を6クール施行．現在まで卵巣癌の再発は認められず，DVTの再発・再燃も認められていない．DVTを合併した症例では重篤な肺塞栓症（PE）により死亡する症例もあり，その発症を予防することは重要である．PEの発症予防を含めたDVTの周術期管理においてIVCフィルターは有用であることが確認できた． Key words：Ovarian carcinoma, Deep vein thrombosis（DVT）, Inferior vena cava filters（IVCF） 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 41(1) 25-30, 2004 |
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