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【原著】
異なる経過をたどった子宮脱合併妊娠の2例


門脇 綾1), 奥田 美加1), 春木 篤1), 石川 浩史1), 遠藤 方哉2), 安藤 紀子2), 高橋 恒男1), 平原 史樹2), 山中 美智子3)
1)横浜市立大学附属市民総合医療センター母子医療センター
2)横浜市立大学医学部産婦人科
3)神奈川県立こども医療センター周産期医療部産科


 妊娠に合併する子宮脱は比較的まれであり,特に妊娠末期まで子宮脱の状態が持続する例は少ない.流早産や分娩時の頸管熟化不全の原因となりうるため治療を要する.今回,異なる経過をたどった子宮脱合併妊娠の2例を経験したので報告する.症例1は32歳,1回経産.妊娠16週頃より子宮脱を発症し,子宮腟部の著明な延長を伴う第II度子宮脱の状態が妊娠・産褥経過を通して認められた.ペッサリーによる整復を試みたが無効のため,妊娠29週より入院し,安静と腟洗浄で管理し,妊娠39週で正常分娩した.分娩経過は順調であった.産後は完全子宮脱の状態となり,9か月後に腟式単純子宮全摘術および膀胱底形成術を施行した.症例2は39歳,1回経産.妊娠12週頃より子宮脱を発症したが,妊娠子宮の増大とともに妊娠中期に症状が改善し,以後は妊娠中および分娩後の治療を必要としなかった.
 妊娠中の子宮脱は妊娠中期に症状改善することが多いが,妊娠中期以降にも子宮腟部の脱出が見られるケースでは,還納時間を長く保つための入院安静および感染予防の腟洗浄は有用であると考えられた.

Key words:Uterine Prolapse, Pregnancy, Third trimester, Management, Pregnant Outcome

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(4) 437-441, 2005


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