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【原著】
当院における母体年齢と妊娠予後の後方視的検討
永山 千晶, 三浦 直美, 中川 道子, 峯 伸也, 村田 知昭, 鈴木 俊治
葛飾赤十字産院産婦人科
葛飾赤十字産院で分娩した初産婦における母体年齢と妊娠・分娩予後の関係について後方視的検討を行なった.対象は2002年1月から2006年2月に葛飾赤十字産院にて妊娠22週以降の分娩をおこなった初産婦で,分娩時の母体年齢によって,A群(19歳以下:105例),B群(20〜34歳:3,679例),C群(35〜39歳:781例)およびD群(40歳以上:124例)の4群に分類した.妊娠高血圧症候群,子宮内胎児発育遅延,常位胎盤早期剥離,前置胎盤および子宮内胎児死亡の発症率においては各群間に有意差は認められなかった.分娩様式で,正常分娩率はB群と比較してA群で有意に高く,C群およびD群で有意に低かった.一方,帝王切開分娩率はB群と比較してA群で有意に低く,D群で有意に高かった.新生児仮死の発症率,臍帯動脈血pH 7.1未満率,低出生体重児の出生率において各群間に有意差は認められなかった.
Key words:Maternal age, Perinatal outcome, Retrospective analysis
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 44(4)
343-348, 2007
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