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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【教育講演】
医療事故の防止と対策


加藤 良夫
弁護士・医療事故情報センター理事長


 これまで医療事故については,「三つの壁」(専門性の壁,密室性の壁,封建制の壁)もあっ
て,情報が沈殿しがちであった.「過ちから学んで教訓化し,それを医療の質の向上のため
に役立てる」というよりも「臭いものには蓋をする」姿勢がみられた.相次ぐ医療事故に
関する報道によって,医療の受け手の側にも,医療事故についての関心が高まっている.
 ところで医療事故の被害者は「5 つの願い」(原状回復,真相究明,反省謝罪,再発防止,
損害賠償)を持っている.「医療事故の防止と対策」を考える際には医療被害者の「5 つの願
い」(とりわけ「再発防止」の願い)を正しく踏まえておく必要がある.というのは「医療
事故防止マニュアル」の作成や,「インシデント・レポート」の提出ということについても,
それがどのような意義を有するのか「誰のため」「何のため」にそうするのかということに
ついてスタッフが十分に認識していなければ機能しないと思われるからである.
 これまで「医療事故の防止」と「被害者の救済」は,別個のこととして考えられてきた.
しかし,この二つのことは,「車の両輪」のごとく連動すべきものである.なぜならば「医
療事故の防止」につながらない「被害者の救済」は真の救済とも言えないし,「被害者の救
済」を全く放置したままで「医療事故の防止」が確実に機能しうるとも思われないからで
ある.
 医療事故に関する情報を集め,教訓を引き出しそれを医療の質の向上に役立てるととも
に,同時に医療被害者の救済を図るシステム(第三者機関の設置)が必要であると考え,
私は「医療被害防止・救済センター」構想を提案している.講演の中でその考え方と内容
を紹介したい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 226-226, 2001


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