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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(2)
成人Still病合併妊娠の一症例


三宅 麻喜1), 深田 幸仁2), 渡辺 直子1), 奥田 靖彦1), 平田 修司2), 星 和彦2)
山梨赤十字病院産婦人科1), 山梨医科大学産婦人科2)


 成人Still病は小児の慢性関節炎である若年性関節リウマチの全身型に,発熱,皮疹,リンパ節腫張などの全身症状がみられるStill病が,成人に認められるものである.今回我々は,成人Still病合併妊娠の管理を行った症例を経験したので報告する.【症例】32才1妊1産【前回妊娠経過】1995年12月初旬,26週で感冒症状にて薬剤内服後,発疹,発熱を認め当院紹介受診し,薬剤アレルギー疑いにて入院となった.ステロイドを投与していたが肝機能の悪化を認めたため転院となった.内科コンサルトにてウイルス性肝炎疑いとなったがプレドニン内服のみでfollowとなった.1996年1月30日(33週6日)自然陣発し1822g女児,Apgar 1分後9点,正常経腟分娩となった.その後内科に転科しfollow中,手関節,指関節に疼痛,腫張認められ,リウマトイド因子陰性,抗核抗体陰性,フェリチンの上昇により成人Still病との診断になった.その後はプレドニン内服にて軽快した.【今回妊娠経過】2000年8月12日を最終月経初日として妊娠が成立した.プレドニン8mg内服にてフェリチン,CRPはコントロールされていた.2001年5月14日(39週2日)自然陣発し2886g男児,Apgar 1分後9点,正常経腟分娩となった.癒着胎盤のため胎盤用手剥離とした.分娩前後,原疾患の再燃予防のため5日間ステロイドを点滴し,その後内服に変更した.産褥5日目,母児ともに特に異常なく退院となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 236-236, 2001


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